師走の候、ご挨拶
さて先月、人生二度目の対馬旅行に出かけました。対馬の魅力は手つかずの自然と素朴な人情、古い日本文化の痕跡が残っていることなどです。平安時代には、九州の神社総数の三分の一が対馬にあったそうで、現在でも島の至るところに神社があり驚かされます。
今回の目的の一つは登山で、白嶽と御岳に登ってみました。いずれも標高500 ㍍ほどで、2時間弱で登れます。対馬の晩秋は空気が澄んでおり、この日は好天に恵
まれ、頂上からは韓国の釜山がくっきりと見えました。
もう一つの目的が対馬の南島の西岸にある小茂田浜神社の祭りで、行ってみると境内は地元の人たちで賑わっていました。750年前の元寇の際に、玉砕した対馬の武士八十余騎を弔う祭事で、神主が海に向かって矢を放つ儀式を見ることができました。当地では今日に至ってもなお、大陸に対する敵愾心が継承されているように感じました。
最北の比田勝付近にある日本海海戦記念碑まで行くと、平和を祈念して日露両国の国旗が揃って掲揚されており、時節柄ちょっと驚きました。
三年ぶりに訪れた民宿の主に歓待され、二回目にしてその宿の常連と認定されたこともあり、いつか三度目の対馬もいいかなと思っています。
本年は大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。
2023年12月19日 08:53